「肌着や下着は白」「セーターは良いがカーディガンはだめ」。
このような「ブラック校則」は見直しが進められています。
私は元教員ですが、先生たち(特に若い先生)も疑問に思う校則はいくつかありました。
全国にはどんなブラック校則があるのか、そして校則の見直しの時代背景についてご紹介します。
目次
こんな「ブラック校則」がある!
- 生まれつき髪の色が茶色の人も黒染めする
- 天然パーマはそれを証明できるものを提出する
- タイツの厚さは80デニール
- 肌着や下着は白
- くるぶしの靴下はだめ
- セーターは良いがカーディガンはだめ
- 休日に保護者の同伴なしに買い物に行ってはいけない
生徒だった時はそれが当たり前だと思っていましたが、
大人になってから振り返ってみると、理不尽なものばかりですよね…
時代のトレンドを嫌う先生たち
30-40年前には「ビートルズの髪型は禁止」という校則が多かったそうです。
今では「ツーブロックの髪型は禁止」としている学校が多いです。
トレンドな髪型を禁止するのはなぜでしょうか?
元教員だった私も、勤務校ではツーブロックが禁止されていました(教員も…)。
ベテラン先生がおっしゃるには
「勉強に支障が出る」
とのことでした。
本当にそうなのかすごく疑問でしたが。
全員を一律に統制
先生方は、何でも基本的には突出した生徒を嫌います。
「個性が大事」という割に、生徒全員を一律に統制したがります。
なぜそうするかというと、勉強に支障を出さないためではなく(本当にそう思っている人もいますが)、
指導をしやすくするためです。
軍事教育の名残ですかね…。
さすがに今はないですが、20-30年ほど前までは、
「男子は全員坊主」
という公立中学校がありました。
校則の見直しの時代背景
学校の「当たり前」をなくす
このような「ブラック校則」だけでなく、校則自体の見直しが全国で進められています。
世田谷区立の中学校では、2019年の秋から各校の校則をHPで公開する予定です。
このような動きは全国で広まりそうです。
行き過ぎたルールを見直そう 世田谷区立中、校則をHPで公開へ(東京新聞 TOKYO Web)
校則だけでなく、様々な学校の当たり前が見直されています。
- 定期テストをなくす
- 宿題をなくす
- 担任制をなくす
麹町中学校の工藤校長の取り組みは有名ですが、全国でもこのような「当たり前」をなくす取り組みは広がっています。
学校の「当たり前」をやめた。 ― 生徒も教師も変わる! 公立名門中学校長の改革 ―
1つ1つの取り組みの意味を再考察し、なくすものはなくす、前例主義を廃止する動きが広がってきています。
時代背景の1つに、先生方のブラック労働環境の見直しが挙げられます。
前例主義であれもこれもやろうと取り組みを増やしていき、その割に成果が出なくては先生たちが大変になり、労働が「ブラック」になってしまいます。
1つ1つの意味を考えて、効率的に、効果的に学校を運営していきます。
国の「当たり前」の制度をなくす
国レベルでも「当たり前」の制度を無くしたり、縮小したりする動きがあります。
- 学年をなくす(飛び級の推奨)
- 普通科をなくす(縮小させる)
- 通信制を拡大する
これらの動きの背景は、端的に言うと、
世界で活躍できる飛ぶ抜けた人材を育成するためです。
同一集団を同じように統制する教育ではこのような限界があります。
校則や制度の見直しは、個人としても国としても豊かになるための動きなのです。
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