目次
キャリア教育とは?
キャリア教育とは、自分の進路や人生について設計を行う教育です。
大きく以下の4種類に分かれます。
- 自己理解
- 職業探究
- 進路探究
- 企業探究
ちなみに「探究」って言葉の意味は、深く追究するってことです(字のまんまですみません..)。
表面的な知識の習得じゃなくて、自分ごととして取り入れて、実践してみることです。
1.自己理解
まずは自分について理解を深めます。
自分が何が好きで何が得意か、それを活かしてどのような仕事に就きたいか、人生を送りたいかを理解します。
自分だけで振り返る方法もありますが、他者に壁打ちしてもらったり、他者の考え方や価値観も参考にして自分を明確に、そして深く理解します。
2.職業探究
自己理解で明らかになった自分の特性から、自分に合った職業を調べます。
例えば一概に動物が好き!といっても、動物に関する職業は獣医、トリマー、アニマルセラピーの専門家など様々です。
それらの職業について調べていくうちに、自分が本当にやりたいこと、自分の好き嫌いが明確になっていきます。
3.進路探究
職業を調べた後には、それになるための大学や専門学校を調べます。
どのようなカリキュラムで、どんな資格が取れるのか。
そしてその学校に入学するためにはどんな学力やスキルが必要でどんな試験が課されるのかを調べます。
試験に合わせて学校での科目選択や、特に力を入れるべき科目がはっきりし、勉強にも力が入ります。
ただ、その科目の勉強だけするのでは、将来必要な広い教養が身に付きません。
どの科目でも今まで通りにしっかりと勉強することが大事ですね。
4.企業探究
高校生が大学や専門学校への進学を目指して勉強を頑張るのはもちろんですが、在学中に企業の仕事内容を体験しておくことも必要です。
上級学校へ進学した後では、多くの人はどこかの企業に就職します。
働くとはどんなことか?企業と高校は連携して生徒に体験の場を提供しています。
それらの企業探究、体験を経ると、起業に興味を持った学生が出てきます。
そういった学生の企業家精神を育てるために「アントレプレナーシップ教育」も高校生や大学生に向けて推進されています。
なぜ今キャリア教育が必要なのか?
今まで多くの人は大学や高校卒業後に企業に就職し、新人研修を受け、先輩上司に仕事のやり方を教わる余裕がありました。
そして定年まで勤め、多額の退職金と年金で老後をゆったりと暮らす、このようなモデルが存在していました。
しかし、そんなモデルは崩壊しかけています。これからは退職金は減ります。年金も減ります。
個人としても早期に、長期的な視点で自分の人生やキャリアのプランを考えなければならないのです。
国としても、世界で活躍でき、稼げる人材の育成が急務になっているのです。
このような背景から中学校や高校で「キャリア教育」の重要性が叫ばれるようになりました。
キャリア教育の課題
先生が教えられない
先生は中学校や高校の時にキャリア教育を受けたことがありません。
また、ほとんどの先生は企業に勤めたことがありません。
学校の外の社会で勤めたことがありません。そ
のため、これからの社会で活躍できる人材の育成の仕方が分からないのです。
もちろん先生全員がそうではありません。
どの先生も社会のことを知っています。
しかし、もっと知らなければこれからの生徒を育てることは難しくなります。
かといって、先生方は多忙すぎるので勉強する余裕がないのも現状です。
継続的なキャリア教育は難しい
今でこそ学校内に企業が入り込んで、生徒たちにキャリア教育の機会を与えていますが、それらはほとんどが短期的に終わってしまいます。
学期の終わりに数時間とって企業の仕事体験をするのがほとんどです。
もちろんこの体験をきっかけにその企業や仕事に興味を持つ生徒もいるかと思います。
しかし、必要なスキルを身に付けるには継続的な体験が必要です。
例えば、企業によるプログラミングの体験をして生徒は「面白い!」と感じたら
- その生徒にプログラミングスクールへ紹介する
- 独学教材を勧める
- コミュニティを紹介する
などを行うといいでしょう。
学校外の人と接点を継続的に持たせなければ意味がありません。
その場の「面白い!」体験で終わってしまいます。
風通しの良い学校教育へ
先生が教えられない、生徒と企業の接点が一時的なもの、それが現在のキャリア教育の課題でした。
私の願いでもあるのですが、学校が社会にオープンで、風通しの良い環境になることが必要だと思います。
企業を学校内にどんどん入れて、企業リソースを上手く活用していけばいいと思います。その方が先生は楽です。
生徒も新たな刺激を、継続的にもらえるようになります。
こんな風になると、キャリア教育もより良いものになると思います。
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