教員志望の大学生
・大学院に進学すると教員就職しやすくなる?
・大学院修了者の方が給料が良い?
・大学院に行ってから民間就職も可能?
・一度教員になったら大学院に通うのは難しい?
・何系の大学院に行くべき?
大学院経験のある阿部
目次
大学院進学と教員就職はあまり関係ない
実は、大学院に進学したからといって教員就職がしやすくなるという訳ではありません。一刻も早く教員になりたい人は学部の時に教員採用試験を受けた方がいいでしょう。
もしも学部の時に教員採用試験に落ちてしまった人は、講師として学校に勤務する選択肢もあるかもしれませんが、あまりおすすめしません。講師をしながら教員採用試験の対策勉強をする時間はあまり取れません。それよりも大学院に通いながら対策勉強をするといいでしょう。一緒に勉強する仲間もいます。大学院1年の時に試験に受かったら大学院を辞めるという手もあります。
私立学校の教員になりたい人は、大学院への進学をおすすめします。私立学校の教員採用の基準は、学校独自に定めていますが、学校によっては「大学院修了見込み、修了者」という条件を課している学校もあるからです。
大学院修了者の方が初任給は良い
大学院修了者の方が学部卒生よりも給料が良いのは初任給だけです。初任給が良いのは、大学院に通う2年ないし5年の差を埋める配慮です。学部卒生の3年目の教員の給料と、大学院修了者の初任給は同じくらいです。給料の上がり方も同じです。
しかし、私立学校の場合は事情が少し違います。私立学校の中には大学院修了者の教員を優先的に出世させる文化があるかもしれません。その場合は大学院修了者の方が給料の伸びは良いかもしれません。
大学院進学者も民間就職が可能
可能です。学部同様に民間企業に就職する人もいます。教育系の民間企業や、教育とは関係のない広告代理店・観光業など様々です。市役所や都庁職員などの教員以外の公務員になった人もいました。
学部4年間では決まらなかった自分のキャリアプランを、大学院に通って学問を学びながら、ゆっくりと見極めるのもありです。モラトリアムを伸ばして考える時間にするのも悪くはありません。
一度教員になったら大学院に通うのは難しい
教員のキャリアを何年か積んでから大学院(教職大学院)に通う先生もいますが、ほとんどの場合は勤務しながら大学院に通うのでかなり忙しくなります。他にも大学院の通い方はいくつかあります。
- 2年間とも勤務しながら大学院に通う
- 最初の1年は大学院のみ、後の1年は勤務しながら大学院に通う
- 2年間勤務をお休みして大学院に通う
一度教育現場に出てしまうと、いったんお休みして大学院に通うのは、他の先生の目もあってちょっと気がひけるかもしれません。また、所帯を持っている方は忙しくなりすぎてご家庭に迷惑をかけられません。
色んなことが頭をよぎってなかなか大学院に通おうと決断できなくなってしまうかもしれません。だったら教員就職の前に大学院を修了しておいた方がいいでしょう。
教員として一生食っていこうと思う人は大学院を修了しておくといいかもしれません。途中から大学の教員を志す場合もほとんどの場合で専修免許が必要になります。また、私のように何かしらの教育系キャリアに一生携わっていこうという人も大学院に進学しておくことをおすすめします。
大学院選びの基準は「学びたい学問」と「なりたい教員像」
例えば学部で理学部数学科の学生は、そのまま学問としての「数学」を深めるか、教育系の大学院に進学して「数学教育」を先行するかの2つの道があります。
どちらが教員就職に有利かというと、どちらが有利というのはありません。
自身がどんな教員になりたいかです。学問を深める先生になるのか、教育知見を活かした教員になるのか。自身が深めたい大学院に進学することをおすすめします。
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