塾の先生
こんな悩みについて解説します。
私は現在教育IT企業でICT導入支援をしており、最近では毎日「オンライン指導情報共有会」を開催しています。
先生方のおかげでオンライン指導情報共有会は8回実施できました。毎回100名以上の方にご参加いただいてます。「オンライン指導の方法が分からないから塾を閉めた」ということのないように多くの方に知っていただきたいです。お困りの方がいらっしゃったら共有をお願いします。来週も毎日開催します。 https://t.co/aZN8m85MEt pic.twitter.com/H8ohXiTtLk
— 阿部 亮輔 @Studyplus(スタディプラス) (@rabe0703) April 18, 2020
また、前職は学校ICT担当の教諭、その前は塾講師を6年間勤めました。その経験から上記のご相談についてお答えします。指導と授業だけでなく、面談や保護者連絡についても解説します。
目次
①準備:生徒とつながる
まずは授業の前に、生徒(ご家庭)と先生がオンラインでつながる必要があります。
Zoom
生徒と顔を合わせる必須ツールです。一部ではセキュリティ面が問題視されていますが、今のところは問題ないと思います。中にはMicrosoft Teamsを利用する先生もいます。
https://twitter.com/success_itami/status/1252936710679216129?s=20
Zoomの準備として、
- PCかスマホへのインストール
- ミーティングIDの連絡
が挙げられます。しかし、生徒さんや保護者はITに詳しい訳ではありません。そこで、これらの準備を各家庭と電話でつなぎながらするのがオススメです。
Zoomの接続方法については、以下の先生の記事がとても分かりやすかったです。ご参考にしてください。
簡単にオンライン自習室を作る方法!(さくら個別指導学院 國立先生)
LINE
Zoomは顔が見えるというメリットがある一方で、接続が面倒臭いという難点があります。気軽にやりとりするツールが必要です。そこでLINEを利用します。誰でも無料で利用できます。簡単につながれます。連絡や課題の授受ができます。
先生
という先生には以下のチャットツールがオススメです。
②授業・指導
映像授業を配信する
先生が予め録画した授業動画を配信します。Youtubeに限定公開でアップして配信する先生が多いようです。
一方で、スタディサプリのようなプロ講師の授業動画サービスを利用する先生もいます。その場合は先生は学習進捗の管理や面談に務めます。それについては後述します。
【公式】スタディサプリ https://studysapuri.jp/
スライドで授業をする
授業で一番問題になるのは、板書の方法です。対面授業の場合は黒板やホワイトボードがありました。オンラインでその代わりをなす方法にPowerPointやKeynoteなどのプレゼンツールがあります。プレゼン形式で授業ができますが、準備が大変です。また、授業途中にスライドへの書き込みができません。
ペンタブレットで授業をする
iPadのペンタブレットがあると便利です。タイムリーに書き込めます。生徒の質問にも板書解説できます。
ZOOMでオンライン授業をした実感をここに記しておく。興味のある人(仕事依頼も可)DMください。まずipadかPCが必須。書き込みしたい生徒はiPad、もしくはタッチパネルのPCがあれば可。私はMacBookなのでペンタブレット(マウス板)を利用。直感的に書けるのでやっぱりiPadがオススメ。俺はWacom使ってたか pic.twitter.com/peghY8HL1p
— 家庭教師のタカムラ (@RTaka111) April 6, 2020
ポイントは演習管理
対面の授業でもそうですが、「教えて終わり」の指導をされている先生は少ないと思います。教えた後の演習管理、学習管理が大切です。オンラインでも授業を行なった後に、自習や演習の時間を設けることが有効です。
Zoomで演習中もつないだままにする「オンライン自習室」を取り入れる先生も多いです。
今日も沢山の生徒さんが参加してくれました!
「1人ではサボってしまうけど、今日はすごく集中できた」
というお声を沢山いただきました!他人が勉強している姿、他人に見られてる感を意識することで効率がかなり上がるようです!
まだ参加していない人は是非!#StudyHome pic.twitter.com/XpRjjKI7cL
— オンライン自習室@打倒コロナ! (@Study__at__Home) April 23, 2020
分からないところが出てきたら、Zoomのチャット欄で「質問があります」と先生に伝えたり、LINEで分からない問題の写真を送ったりします。先生は個別に解説します。その際にZoomの「ブレイクルームアウト」機能でその生徒を小部屋に分けるといいでしょう。
③課題の授受
上記の演習管理の際には、課題の授受が発生します。先生から生徒へ課題を送ったり、生徒からプリントを提出してもらったりします。LINEでもできますが、GoogleClassroomがオススメです。以下の4つのことができます。
①教材のアップ
②掲示板の作成
③課題の授受
④GoogleドライブやGoogleカレンダーとの連携
GoogleClassroomの利用例(中央林間の学習塾 宮崎教室)
④面談
学習指導の他に、メンタル面のケアが欠かせません。対面の指導では機微に感じ取れた生徒の具合も、オンラインでは読み取りずらくなります。そこで、毎週一人ずつ、5分でも構わないので面談をすることが大切です。
- 最近どう?
- 運動はできてる?
- 面白いことあった?
- 友達と連絡とってる?
などカジュアルな内容でいいと思います。
さらに、先生によっては朝の会(ホームルーム)を行なっている先生もいます。「今日頑張ること」を宣言させたり、しりとりゲームをして楽しんだり、同じ空間にいて同じ集団として頑張れる精神状態を作ることを狙いとしています。
⑤保護者への事前説明
保護者
こう思っている保護者は少なくありません。なのでしっかり保護者にオンライン指導の目的と方針を事前に説明しておきましょう。オススメは、ビデオレターを作ることです。事前にオンライン指導の方針を録画しておきます。
「オンライン指導では対面の時よりも演習時間を多く確保します。より自立を目指した指導をします。なので私の授業の声がいつも聞こえているとは限らないので悪しからず。また、最初は生徒さんの集中力が乱れて見えないところでスマホをいじったりもするかもしれません。ですが徐々に勉強への姿勢を改善させ、自立させるような指導をしていきます。長い目で見守っていただければ幸いです。学習のスケジュールに関しては…」
のように、それを保護者に事前に共有しておけば少しは保護者も安心します。何度でも見返せます。家族にも共有できます。ただでさえ子どもが学校休講で毎日家にいるようになって、勉強をしていない我が子の様子を見てイライラしている保護者は少なくないです。LINEや電話で保護者の声も頻繁に聞いてあげましょう。
また、オンラインにしたことによって、授業を受けている生徒のそばに保護者はいます。毎日が授業参観のような状態になります。生徒への対応に気を付けましょう。素晴らしい指導をしていれば、すぐにご兄弟も入塾させる例も多いようです。
他の先生の事例を参考にする
ここまで解説してきましたが、実際に先生の事例を聞くのが一番です。スタディプラスが毎日開催しているオンライン指導情報共有会に参加してみてください。
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