【SAMRモデル】教育ICTを成功させる秘訣を事例で紹介!

教育現場にICTが導入されていますが、ICTの導入で悩まれている先生は多いはず。

 

「うちはICTの導入が上手くいかなくて…」

「先生たちがなかなか使ってくれない」

「最初は上手くいったが、最近は使えてない」

 

上手くいかない理由は、

先生や生徒のICTリテラシーが低いからではありません。

ITが得意な先生でも運用に四苦八苦することがあります。

 

大事なのは、段階や目的に応じた運用を知ることです。

 

 

 

 

導入初期段階で「このツールで未来を変えてみよう!」なんて言っても通じないでしょう。

また、導入がある程度進んでいった時に、利用方法を振り返ることをせずに同じ使い方を繰り返していてもつまずくと思います。

 

フェーズに合わせた使い方を分かりやすく説明するのが「SAMR(セイマー)」モデルです。

今回は、教育ICTの導入を成功させる「SAMR」モデルについて解説します。

 

SAMRモデルとは

 

SAMRモデルとは、ICTが授業や学習者への影響度を測る尺度です。

Ruben R. Puentedura(2010)が考案したモデルです。

以下の4つの段階があります。

  1. Substitution(代替)
  2. Augmentation(増強)
  3. Modification(変容)
  4. Redefinition(再定義)

 

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以下では、タブレット端末と動画コンテンツを例に、導入フェーズをSAMRモデルで整理してみます。

 

例①:タブレット端末

 

多くの教育現場でタブレット端末の導入が進んでいます。

端末に取り入れるソフトは様々ですが、よくある事例をSAMRモデルに当てはめてみます。

 

1. Substitution(代替)

紙のプリントを配るのではなく、PDFに変換して生徒端末に配信する。

 

2. Augmentation(増強)

iPadに配信された教材に生徒が回答したり自分の考えを入力して返答する。先生はそれを集約し、ピックアップして教室で共有する。

 

3. Modification(変容)

先生はさらに生徒に考えさせる時間を確保するために事前に教材や情報を配信したり、生徒同士の学び合いが起こりやすいような設計を行う。

 

4. Redefinition(再定義)

先生が一方的に情報を与えるのではなく、生徒にいかに考えさせることが大事かという本質に気付く。空間的、時間的にとらわれない授業を再設計する。

 

いわゆる「ICT先進校」と言われる学校では、運用を生徒に自由に任せているところが多いです。

MやRの局面に移り、ICTをどう活用するかというのではなく、

ICTは大前提でどのような学びの空間を設計するかの議論に移っています。

 

 

例②:動画コンテンツ

授業や宿題で動画コンテンツで学習させている学校、塾は増えてきています。

コンテンツの機能の向上によって、様々な利用が出てきています。

 

1. Substitution(代替)

先生が教える代わりに動画が教えてくれる。

 

2. Augmentation(増強)

生徒の学力に合った問題レベルのコンテンツが出力される。

 

3. Modification(変容)

自分の苦手分野、必要な教材を生徒が自覚的に学ぶようになる。自分で予定を立て始める。

 

4. Redefinition(再定義)

学習者がいかに主体的に学習できるか。その環境を再設計する。

 

こちらもタブレット端末同様に、最後は学習者の学習環境をいかに効果的に設計してあげられるかのフェーズに移ります。

 

 

では、先生や生徒の視点、所感はいかに変化するのでしょうか?

以下ではICT導入のおおよその視点の変化をSAMRモデルで整理してみます。

 

 

先生の視点

 

1. Substitution(代替)

ICTを使って何ができるのか?できることをやってみよう。

板書の代わりにプロジェクター投影、コンテンツを配信してみよう。

 

2. Augmentation(増強)

さらに効率化できる使い方はないか。動画などで見せ方を変えれば生徒の理解度も上がるのではないか。

 

3. Modification(変容)

主体的な生徒も増えてきたな。手が離れていい生徒も出てきている。

大事なのは生徒に考えさせること、演習をさせること。

 

4. Redefinition(再定義)

先生は必ずしも教える必要はないな。支援が必要な局面、生徒をサポートしよう。

 

生徒が自立して学んでくれるような環境を作ってサポートしてあげよう。

生徒側の視点も変容していきます。

 

生徒の視点

 

1. Substitution(代替)

ICTは先生の道具。言われた通りにやってみよう。

 

2. Augmentation(増強)

こんな風に使ったらもっと効果的だな。

 

3. Modification(変容)

自分の学習や生活をより良く変化させられる。

 

4. Redefinition(再定義)

自分は社会に影響も与えられるし、変えることもできる!

 

ICTを使いこなせるようになったからこのように自立した考えを持つのか。

それとも、もともと自立しているからICTを使えるのか。

鶏卵の問題はありますが、

生徒が変わってきている様子を見るとICTが自立のきっかけになることも少なくないようです。

 

ICT導入のポイント

 

上の例より、ICT導入のポイントは2つにまとめられます。

 

1つ目は、初期段階において、確実に利用できるようになることです。

丁寧に操作方法を習うことが大切です。

一斉に情報を効果的に伝達できるITの良さを実感できるかがポイントです。

SAMRモデルのS-Aの局面に相当します。

 

 

2つ目は、利用意義を再考することです。

ICTは教育活動のツールにすぎません。

目的は、生徒の自立です。そのためにICTを使っています。

そのために先生がいます。

それを再考したときに、もしかしたら今までの指導方法やルーティーンなどの仕組みをダイナミックに変える必要が出てくるかもしれません。

SAMRモデルのM-Rの局面に相当します。

 

フェーズに応じた利用で、ICTを子供達のためにより良く導入を進めていきたいものです。

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