ネット売買横行は進研模試だけではない!ネット社会での試験や評価のあり方

 

先日、学校内で実施されている「進研模試」のネット売買が問題になった。

しかし、ネット売買が横行しているのは進研模試だけでないのだ。

「進研模試」ネット売買横行問題

 

 

 

進研模試は、ベネッセが作成した学校で実施される模試である。

生徒の日頃の学習の成果を試すものである。

現在では、それが生徒の評価を決定する物差しとなっている学校が多くあるという。

内申点や推薦基準決定の材料に進研模試が利用される。

 

しかし、この試験は、事前に解答を入手することができる。

この模試の学校での実施日は、ベネッセが定める期間内から任意に選ぶことができるため、

例えば、ベネッセが6/1〜6/15に期間を設定すればA高校では6/1に、B高校では6/15に実施することも可能だ。

 

この期間内にB高校の生徒は、A高校の友達から模試の解答を入手することができる。

 

 

今では、SNSやメルカリなどのユーザー間でモノの売買ができるサービスがあるため、全国の誰かしらが持っている模試の解答を入手することができる。

 

この事態で困っているのは学校の先生である。

模試の結果を評価に反映したいところだが、解答が出回っていては厳密に評価をすることはできない。

また、模試の成績は指導する先生の評価にも反映される学校も多いため、学校の管理職も頭を悩ませている。

 

教材の解答も売買されている

 

出回っているのは、進研模試だけではない。

学校の教材もネット上で売買が行われている。

先生によっては、教科書や副教材の問題の解答をあえて生徒に配布しない先生がいる。

 

これは、宿題で答えだけを丸写しにしてこないためだ。

答えは先生だけが知っており、答え合わせは授業の時にする。

しかし、賢い生徒は、その教材の解答をネットから入手する。

それでは先生の思惑通りに授業を進めることはできない。

 

・・・

でもよく考えてみると、先生だけが解を知っている状況もどうかと思う。

今の時代は、答えがある問題だけを解決することは求められておらず、答えのない問題に対していかに考え抜いて最善策を導くか、そういった能力が求められている。

 

だから、教材の解答は配布しちゃえばいい。知識は素早くインプットし、その知識で未知の問題を解決する訓練に時間を割くべきだ。

 

 

宿題の売買もされている

宿題もネット上で売買がされている。

プリントや本などを売買するのではなく、

「この問題を500円で解いてください」という売買だ。

 

中高生の宿題なら、大学生が小遣い稼ぎて簡単に請け負ってしまう。

win-winな関係があるからそこに売買が生じてしまう。

 

昨年、文科省が禁止にしましたが、SNS場ではやりとりが途絶えません。

 

ではどうするべきか?

 

ネット社会では、情報を隠し切ることは非常に難しい。

学校内の模試や宿題などの情報は一瞬で校外に出回ってしまう。

 

校内の生徒の学習状況をどのように測ったら良いだろうか?

簡単なのは、一発勝負の試験にすることである。

昨今は結果よりもプロセスを評価するべき風潮があるが、あえて、一発勝負の結果だけで生徒を評価する。

一発勝負の試験も悪くはないと思う。試験に至るまでの準備は、必ず試行錯誤のプロセスがあってこそ、最高の結果を出すことができる。

 

全員が結果を出せる?

 

しかし、試行錯誤の成果が出てく時間には個人差がある。

1週間頑張って成果がでる生徒もいれば、1年頑張ってもまだ成長途中で成果は出ない生徒もいる。

在学期間中に成長し切る生徒はごくわずかだ。だからプロセスを評価して、成長過程を先生がみることが必要なのだ。

 

情報が漏洩しない仕組み作りを!

 

進研模試のネット売買横行のニュースは非常に耳を痛くする。

生徒を評価する試験や宿題は、情報が漏洩しない仕組みの中で実施されてほしい。

でなければ、真面目に頑張っている生徒がかわいそうだ。

ネット社会では、完全な情報閉鎖は難しいかもしれないが、子どもが評価されるべき試験は、厳正に行いたいものだ。

 

 

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