世界に遅れを取りすぎている日本のSTEAM教育

中等教育審議会は10月15日、高校改革を議論する「新しい時代の高等学校教育の在り方ワーキンググループ」(高校改革WG)の会合を開き、探究授業にSTEAM教育が導入されることで一致されました。世界に遅れをとっている日本のSTEAM教育の今後はどうなるのでしょう?

日本の探究授業

探究授業とは、数学や英語のような教科だけを勉強する授業ではなく、身近な問題や現実の課題を解決する授業です。そこでは問題は予め与えられるのではなく、自ら問題を発見することも求められる、いわゆる「普通の授業」ではありません。

過去にも「総合的な学習の時間」と称して探究授業的な試みがなされましたが、いまいち現場には検討しませんでした。この度の会合の議論によって、「総合的な学習の時間」から「総合的な探究の時間」に名称が変わります。

STEAM教育とは?

この探究授業ではSTAEM教育が導入されることになりました。STEAM(スティーム)とはScience(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Art(芸術)、Mathmatics(数学)のことを指します。世界で貢献している人材は、この5つの要素を兼ね備えています。少し前までArtを抜いたSTEM(ステム)という言葉が知られていましたが、世界的にArtの重要性は高まっています。ちなみに日本では芸術科目の授業時間数は減り続けてきました。受験科目ばかり重視されてきました。それを見直す時です。

STEM(STEAM)の教育は、今に始まった事ではありません。世界では20-30年前から始められています。STEMを教えるというより、どの授業もSTEMの観点で授業が行われています。必要に応じて科学的な見方を取り入れたり、数学的な処理、芸術的な創造をします。

以下の写真は、私が10年ほど前にアメリカの高校に教育視察に行った時の写真です。現地の先生、生徒たちにとっては当たり前のようにSTEMの観点、活動が取り入れられていました。

日本のSTEAM教育導入はどうなる?

2020年から施行される新学習指導要領では、プログラミング教育が必修化されています。STEAMの根幹となるものとして期待されていますが、課題は山積しています。中でも、プログラミングを教えられる人がいないことです。

アメリカでは(州ごとに教育内容は変わりますが)、長期的な計画で教育改革がなされており、教員養成の視点を欠かしません。STEAM人材の教員を育てながら、教育現場へのSTEAMの普及を行っていったのです。

プログラミングのオンラインスクールのCodeCamp

日本にはまだこの視点が欠如しています。プログラミング教育の鍵となるのは、民間の参入です。ここ数年でプログラミング教室が増えてきています。習い事としては飽和状態になりつつありますが、学校教育にはプログラミング指導のリソースが足りていません。今こそ、学校教育は学校内のリソースだけで解決しようとせず、社会に門戸を開いて欲しいものです。

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