教員から転職を考えている人が増えている?転職希望者の特徴

教員の転職を考えている人からよく相談を受けます。

「今の仕事がブラックだから辞めたい」「将来のために様々なキャリアを積んでおきたい」など色々です。そのお声をいくつか紹介して私なりの回答を載せてみました。

教員からの転職希望者の特徴

転職希望者の特徴は、

  • 年齢は20代後半から30代前半の人
  • 校内のプロジェクトを主導している人
  • 日頃から校外のイベントに参加している人

が多いです。教員を5-10年ほど経験している若手~中堅の人で、その若さと溢れるエネルギーから校内のプロジェクトを任されている人が多いです。

校内のプロジェクトというのは、例えば「学校にICTを導入する」「授業研究会を主催する」「学校行事を一から見直す」などです。

日頃から校内だけでなく校外にも情報を主体的に収集していて、世の中のトレンドを比較的把握している、いわゆる「新しいもの好き」の人です。学校の仕組みを変えようとしている変革者です。

 

逆に、40-50代のベテランの先生の転職希望者はほとんどいません。今の学校のあり方に満足している人、このまま退職年齢まで勤めて退職金をもらいたい人など様々だと思いますが、「安定志向」の人は転職を希望しないのだと思います。教員の今の仕事を転職だと感じている人なのかもしれません。

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転職希望者の実際の声

転職理由は様々です。

保守的な文化が嫌いな人

周りの先生たちはみんな保守的です。新しい取り組みを提案すると、すぐに反対されます。私が率先して行事の見直しを行おうとすると「今のままでいいじゃん」「なにか勝手なことをやろうとしている」と後ろ指を指されます。

出る杭打たれる的な感じですね…

 

SNSで繋がっている人や校外の勉強会で知り合った人たちは皆さん意欲的に新しいことを試みたり、既存の仕組みの改善を行おうとする人たちが多いです。しかし、校内にはそのような人はほとんどいません。他の学校のそんな状況なのかなと思うと、学校の先生自体を辞めようと考えてしまいます。

現在では教育改革の真っ只中で、校外勉強会や研修会はたくさん行われています。しかし、そこに参加している人たちは少数で、いつも顔馴染みのメンバーが揃ったりなんてことも多々あるようです。

既存の仕組みを改善する、スクラップ&ビルドするなんてのは企業では当たり前のことですが、長年教員をされてきた先生にはその文化は良く理解できないのかもしれません。

過酷労働に耐えられない人

 

英語が教えたくて教員になったのに、毎日部活動で大変です。朝6:30に出勤し、朝練を見なければなりません。強豪部活のため、朝練をしないと保護者からクレームがきます。

部活動が盛んな学校によくありますね…

本当は授業準備をしなければならないのですが、放課後も18:00まで部活があり、その後に雑務を終えて授業準備を始められるのは20:00過ぎです。帰宅は22:00頃になり、自由時間はほとんどありません。土日も練習試合や大会の引率で潰れます。転職をして、塾講師か英会話スクールの講師になろうと考えています。

昨今はブラック部活問題で話題です。なぜこういう問題が起きるかというと、もともと教員を志す人の中には「教科を教えたい人」と「部活動を教えたい人」の2種類に分かれるからです。

 

実際に学校の先生は、その志のものとたどると2種類に大別されます。さらに、新人・若手の教員は多忙な運動部の顧問を持たされることが多いですから、ただでさえ教員業務に慣れていないこんな状況になっては大変です。

実際に私も運動部の顧問をずっともたされていました。顧問をしている部活動が大会で良い成績をあげると、ベテラン先生から少しだけ賞賛されました。

逆に、部活動に消極的な先生の評価は、あまり良くなかったです。このような雰囲気、文化から若手の先生はなんとか適応しようと部活動に必死になる、その気持ちも良くわかります。

 

複業がしたくて

こんな方もいます。

私はYoutubeが好きで、最近は学習塾の先生や家庭教師の先生が自分の指導動画をアップしているのを毎日ウォッチしています。教え方が上手くて面白くて引きつけられます。中にはそれらの動画が有名になって書籍化された方もいます。

最近では、実際に取り組みを学校外に発信されている先生はいます。

私も指導動画を撮影して生徒に共有したいのですが、学校は動画をネット上に挙げることを禁止しています。私は自分の学校の生徒だけでなく、Youtubeというプラットフォームを利用して日本中の子どもに自分の指導動画を見てほしいと思っています。

この先生のやりがいはここにあるようですね。

もともとブログもやっていて、世の中に情報を発信することは好きなのですが、教員という立場上、匿名でやらなければならないです(実名でやっていたら管理職に指導された)。指導動画の他にも、投資に関する情報をSNSで発信したり、セミナーを自分で開催したりもしてみたいです。

学校の先生って、現状では実名でYoutubeSNSで何か発信することが管理職に目をつけられる(時には抑止される)ことが多いようです。

自分で学校内外の情報を発信することはまだあまり許されていないようですね。副業も禁止みたいです。この方のように、複数の仕事にチャレンジしたいという人にとっても、現状の教員という立場では難しいようです。

 

他業種の人は転職している

このような転職希望者の理由は、他業種でもあり得ることです。保守的な職場の文化が嫌だ、過酷な労働環境から抜け出したい、複数の仕事を掛け持ちしたい。教員以外の人でもこのような不満を抱えている人は大勢います。

しかし、私が感じるのは、教員という職業の特殊性から、なかなか転職に踏み切れない人が多いというのを感じます。

まずは、自分が今、どんな不満やこの先のキャリアプランを建てていきたいか、色んな人に相談してみるのがいいと思います。意外にも、教員やそうでない職業の人中に同じ考えの人がいるかもしれません。

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